法事を行う意味や喪主としての挨拶で注意すべきこと

日本人では、お墓参りや法事をとても重んじます。

ご先祖様の霊を弔う気持ちで行うことが多いですが、では、この法事とはどんな意味があるのかご存知ですか?

法事とは何なのか?何のために行うのかについてご紹介します。

1.法事とは?

法事の種類には、お通夜、お葬式、初七日、四十九日、初盆、一周忌、、と続いていきます。

法事では、お坊さんに来ていただいて、お経を唱え、故人に思いをはせることをします。

では、法事とは何なのかですが、簡単に言うと、故人があの世で良い報いを受けられるようにとご冥福を祈り、供養するためのものです。

例えば、初七日という法事は、命日を含めて7日目に行いますが、仏教の世界では、故人が三途の河のほとりにたどり着く日といわれているので、

故人の生前の行いにより成仏出来るかどうかの判決がくだされる大切な日とされています。

故人が無事に成仏出来るよう法要を行う日であります。

ただし、最近は仕事も持ち、共働きの家族も多いので、初七日を別日でもうけるケースはほぼなく、葬儀のあとに行われることが多いです。

初盆の場合は、亡くなられて初めてのお盆にしますが、故人はお盆に戻ってくると言われています。

その戻ってこられた霊を受け入れ、またお浄土への送り出すためのものが初盆の法事となります。

2.法事の良さ

法事といわれてもただお寺さんが来られてお経を唱えるだけともとられがちですが、実はとてもよい点があります。

まずは家族がみんな集まる機会であることです。

働いたり家庭をもつとなかなか日を合わせて集まりにくくなりますが、そんなときに家族でのふれあいがある機会はとてもありがたいです。

そして、故人との思い出を思い出し、語り合える機会になることです。

日常に忙しくなると、なかなか気が回らないこともあります。

そんなとき、法事ではお経をあげながら、こんな思い出があったなと思い出すことができます。

また会話とすることで、故人が家族の中で息を吹き返すのではないでしょうか。

そして、命のありがたさを改めて感じることができます。

故人にふれることで、人は誰もがいつか死を迎えることを感じます。

そうすることで、今健康でいられることがとても素晴らしいことだと再確認できます。

3.法事での注意点

法事の注意点としては、まずは流れを知り、準備をすることが大切です。

日を決めることとなります。

だいたいお寺さんから言われているするべき予定の日にちを超えない日で決めることが大切です。

例えば、10月10日が命日で、四十九日が11月27日だとすると、11月27日より前に日を設定することとなります。

日が決まると、身内に連絡して、お寺さんにも連絡をします。

お寺さんが来られるなら、お菓子やお茶、お布施など用意が必要ですし、家族で法要のあとの食事もする場合はその準備も必要です。

昔は家で食事されていたそうですが、最近は外食する家庭も増えています。

また、お供えも準備が必要です。

法事がはじめての方は周りの家族に聞きながら準備をしましょう。

本当は、親からだいだい法事のこと、ご先祖様のことを教えてもらうといざという時に慌てなくてすみます。

4.法事での挨拶

では、法事のしめとして、喪主の挨拶があります。

挨拶で何を話したらよいか分からない方もおられると思いますが、長くなりすぎずにポイントをおさえるとよい挨拶となるでしょう。

では、挨拶のポイントですが、まずは法事に参列していただいたことへのお礼を述べます。

そして、故人のことにふれ、最後に今後の支援を依頼し、改めてお礼を述べるという流れで挨拶をされるとよいです。

どこか葬儀会場でする場合は、最初はアナウンスをして、最後の挨拶だけ喪主という場合が多いですが、

家で行うときは法事の開始の挨拶も喪主が行います。

内容としては一緒で、忙しい中来てもらったことへの感謝(お礼)と、これからはじめます。

よろしくお願いします。

という言葉を伝えます。

5.挨拶での注意点

挨拶の際の注意点として、法事の時に使ったらいけない言葉があるので、ぜひ知っておいてください。

まずは常識的なところとしては、「死ぬ」「死亡」「生きているとき」などの直接的な表現をすることです。

「死ぬ」は「ご逝去」、「生きているとき」は「ご生前」と言い換えるようにしてください。

次は忌み言葉ですが、「重ね重ね」「返す返すも」「益々」「しばしば」などの重ね言葉も使ってはいけません。

普段なら普通に使う言葉ですが不幸が重なるという意味でNGとされていますので、ご注意ください。

また、法要後の食事のときに開始の挨拶をしますが、そのときは「乾杯」ではなく「献杯」といいます。

献杯には杯を故人に捧げて敬意を表す意味があり、代表者の挨拶の後に杯を交わします。

その献杯の音頭をとる方とは、喪主がすることもありますが、他の方に事前に打診をしてお願いしたり、その場で急に依頼することもあります。

そのときに間違えないようにお願いします。

このように法事は故人を偲ぶ意味で、とても大切なことです。

知識をもち、マナーを守ることか大切なので、ぜひ参考にしてください。

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