子どもにとって両親の離婚ほど辛く悲しいことはありません。
親が熟年と呼ばれる年代になっていたとしても、「できれば離婚してほしくない」と思うのが、子どもとして当然の情と言っていいでしょう。
では、両親が熟年離婚しそうだとわかったとき、子どもとしてどう対処したらいいのかお話ししましょう。
1.それぞれの気持ちや言い分を聞く
どうも両親が熟年離婚しそうだとわかった時に、最初にすべきなのは、それぞれの気持ちや言い分を聞くということです。
二人ともが同じように離婚を望んでいるということはないでしょう。
もし、そうだとすれば、すでに離婚してしまっているに違いありません。
おそらく、どちらかが離婚を望んでいて、もう一人はできれば別れたくないと思っているのではないでしょうか。
ですから、それぞれの気持ちを、一度聞いてみましょう。
ポイントは、それぞれ別々に、一対一で話を聞くということ。
お父さんの気持ちを聞く時には、お母さんがいない所を選ぶのです。
その方が、それぞれの本音、本当の気持ちや希望を確認しやすくなるからです。
相手が子どもであれば、両親も心を開いて本音を話してくれることでしょう。
話を聞くことによって、今、どんな状況に両親があるのかがわかってくるにちがいありません。
2.離婚を回避することはできないか、両親と話し合う
そのように、それぞれの気持ちや希望、本音を聞くことができたら、一度、両親といっしょに話をしてみましょう。
前項とは違い、こちらは「両親いっしょに」というやり方をするのがオススメです。
その方が話を詰めていきやすくなるからです。
「離婚を回避することはできないか」というのが、話し合いのテーマになります。
「子どもとしてはできれば離婚などしないで、仲良く添い遂げて欲しい」という希望を話しましょう。
その上で、離婚を回避して、元サヤに収まることができないか、両親といっしょに考えてみましょう。
間に子どもが立つことによって、それまですれ違っていた両親の気持ちが、再び近づくということもありえます。
子どもの思いを知った両親が「答えを出すのはもう少し先にしてもいいかな」と考え直す可能性も小さくありません。
あなたに兄弟姉妹がいるなら、ぜひ他の兄弟姉妹もいっしょに、家族で話し合ってみてください。
3.別居という選択肢を提案してみる
しばらく別居してみるというのも、離婚回避につながるかもしれない選択肢の一つです。
今は、お互いが感情的になっていて、「離婚」の二文字で頭がいっぱいということもあるでしょう。
その場合は、少し冷却期間を置くことで、気持ちが変化するということもあります。
そのために、「しばらく別居してみたらどうか」と提案してみましょう。
あなたや兄弟が別に所帯を持っているなら、例えばお母さんに自分といっしょに生活することを進めてみるのです。
これはもちろん、それぞれの家庭の事情によって異なりますから、誰もが可能なことではありません。
しかし、事情が許すのであれば、少しの間別居するという方法を提案してみてはいかがでしょうか。
4.「両親にとって幸せな道は何か」を考える
最終的には、両親の意志を尊重するというのが、子どもとしての基本的スタンスと言っていいでしょう。
上記までの働きかけによって、離婚を回避できればそれに越したことはありません。
しかし、たとえ回避できなかったとしても、それが両親の意志であるなら、受け入れてあげましょう。
その際に考えるべきなのは、「両親にとって幸せな道は何か」ということ。
離婚したら必ず不幸になると決まってものではありません。
離婚した結果、両親が幸せになれたとしたら、それで良いわけです。
両親にとっての幸せを考えること、これが両親が熟年離婚しそうな時の対処法ということになるでしょう。
「どうやら親が熟年離婚しそうだ」とわかった時にはどう対処すればいいのか、オススメの方法を4つ紹介しました。
家族にとってできるだけ良い方向に進むための参考になさってください。