食事の時に、うっかり飲み物などをこぼしてしまった…なんていう経験、誰にでも1度や2度はありますよね。
そんな時、あなたならどの様な対処をしていますか?実は、その対処法が間違っていると染みの落ち方に大きな差が出てしまうのです。
そこで今回は、コーヒーやワインの染みを自分でキレイに落とす方法を紹介してみたいと思います。
1.水洗いの出来る衣類かどうか確認する
染み抜きを行う前に必ずしなければならないのが「水洗いの出来る衣類かどうか」を確認する事です。
染みの原因によっては、揮発性の溶剤を使用して染み抜きをする場合もあるのですが、大抵の場合は水を使用して染み抜きを行います。
水洗いの出来ない素材であれば染み抜き自体が出来なくなるので、水洗いが出来るという事が何より大切な条件になります。
その確認をせず安易に染み抜きをしてしまうと色が抜けてしまったり柄が滲んでしまったりと、取り返しのつかない状態になってしまいます。
衣類の裏側にある「取り扱い絵表示(洗濯表示マーク)」を見て、洗濯機洗いか手洗いの出来る事を必ず確認しましょう。
2.まずは水洗い
水洗い出来る事が確認出来たら、次は染みのある部分を水洗いしてみます。
溜め水でも流水でもかまわないので、染みを軽くもみながら染みを落として下さい。
ついて間もない染みであれば、この段階でキレイになってしまいます。
コーヒー染みは元々水性の染みなので水洗いのみで落ちる可能性が非常に高いです。
ただし、染みを落としたいからといって爪を立てて洗ったり、きつく擦る様な事は絶対にしないで下さい。
特に傷つきやすい素材(麻や絹など)の場合は、擦ると生地表面が傷ついて毛羽立ってしまいます。
1度傷がついてしまうと2度と元には戻らないので注意して下さい。
3.必要な物を準備する
■台所用中性洗剤
■水
■タオル
■割り箸
■脱脂綿
■ガーゼ
■輪ゴム
■ドライヤー
まず、割り箸の先に脱脂綿を巻き付けます。
その上からガーゼで覆って輪ゴムで留め”ます。
イメージとしては割り箸の上にてるてる坊主が付いている感じです。
これが染み抜きの道具になります。
の歯ブラシを使用するという人もおられますが、生地を傷めてしまう事があるので面倒でもこの染み抜き棒を作る事をオススメします。
次に台所用洗剤ですが、必ず中性洗剤を用意して下さい。
アルカリ性洗剤を使用すると生地の色が抜けやすくなってしまいます。
深めの皿などに台所用中性洗剤を入れ、少量の水を加えた物を作っておきます。
タオルは8枚重ねになる様に折りたたんでおいて下さい。
4.目立たない部分でテストをする
必要な物の準備が出来たら、裏側や縫い代などの目立たない場所に洗剤液をつけて色落ちや変色がしないかテストをしてみましょう。
作っておいた洗剤液をしみ込ませたタンポで優しくたたいてみて下さい。
洗剤液が生地にしみ込んだら水洗いをします。
ここで地色が抜けたり柄が滲んでしまった場合は、染み抜きを中止して下さい。
生地に変化がなければ染み抜きをする事が出来ます。
5.染み抜きを始めましょう
さぁ、いよいよ染み抜きを始めましょう。
まずはタオルの上に染みのある部分を乗せます。
この時、水洗いをした時の水分は拭き取っておいて下さい。
染み抜き棒に洗剤液を染み込ませて、染みの部分を真上から何度か叩きます。
これを繰り返して洗剤液と染みを敷いたタオルに吸わせます。
染みが薄くなったら水洗いをして終わりです。
そのまま乾燥させても良いですし、気になる方は洗濯機で全体を洗って下さい。
染みは付いてから時間が経てば経つほど落ちにくくなり、繊維の中に潜り込んで酸化し黄ばみになってしまいます。
そうなってしまったら水洗いや洗剤洗いをしても全く落ちません。
特にワインの様な色素を含んだ染みは、色素がしてしまい薬品処理をしなければ取れなくなってしまうのです。
6.染みが残ってしまったら漂白する
染み抜きをしても染みが完全に落ちなかった場合は、漂白処理をしてみましょう。
液体酸素系漂白剤2に対して重曹1を混ぜ染みに塗ります。
こな漂白液は時間が経つと効力が無くなってしまうので、使う直前に作るようにして下さい。
染みに漂白液を塗ったら、染み抜きの時と同じ様に染み抜き棒で真上からたたきます。
そしてドライヤーを生地から10～15cmほど離して5～60秒ほど温風を当てます。
染みをよく観察して万が一色抜けが発生したらすぐにやめて水洗いします。
ドライヤーは生地に近付けるほど高温になって生地にダメージを与えますので近付け過ぎない様にして下さい。
最悪の場合は生地に穴が開いてしまう事もあるので、取り返しのつかなくなる前にやめる判断も必要です。
7.時にはこんな方法も…
プロの染み抜きアイテムの中には超音波を出しながらピンポイントに水洗いの出来る物があります。
それを使えば一瞬で染みをキレイにする事が出来るのですが、家庭でそれは無理ですよね。
実はそのアイテムに似た効果が期待できるものが私達の身近にあるのです。
それは「炭酸水」。
炭酸水の泡が弾ける時に微量の超音波が発生するのです。
もちろんプロのアイテムほどの顕著な効果はありませんが、砂糖の入っていない炭酸水を容器に入れて生地を浸けてみてください。
染みが落ちてキレイになりますよ。
いかがでしたでしょうか。
これらの方法を使えば気軽に染み抜きが出来ると思います。
染みをつけてしまった時には出来るだけ早く落として服にダメージを与えない様にする事が大切です。
お気に入りの服を美しく保つ事を心掛けて、オシャレを楽しんで下さい。