お彼岸というとどんなイメージでしょうか?お墓参りに行ったり、お萩や牡丹餅お食べる行事でしょうか?
そんなぼやっとしたイメージのお彼岸について正しい時期と、どんな意味があるのかお紹介します。
お彼岸の時期と意味を知ることで、よりこの時期を大切に過ごすことができるでしょう。
1.お彼岸は年に二回あり、年により前後します
お彼岸には「春彼岸」と「秋彼岸」の二つがあり、一年に二回来ます。
彼岸の時期は春分の日と秋分の日を中日として、前後3日、合わせて七日間のことを言います。
春分の日と秋分の日は年によって変わるので、彼岸の時期も年によって変わります。
彼岸に入る日を「彼岸入り」と呼び、中日である春分や秋分当日を「彼岸の中日」と呼び、彼岸終わる日を「彼岸明け」と呼びます。
2016年の春分の日は3月20日、秋分の日は9月22日なので、春彼岸の彼岸入りは3月17日、彼岸の中日は3月20日、彼岸明けは3月23日です。
秋彼岸の彼岸入りは9月19日、彼岸の中日は9月22日、彼岸明けは9月25日です。
2.彼岸とはあの世とこの世が近づく時期
彼岸の時期は上記のように春分と秋分がかぶります。
春分と秋分の日は昼間の長さと夜の長さがほとんど同じになります。
太陽が真東からの昇り、真西に沈む時期でもあります。
仏教の考え方ではあの世とこの世がとても近くなる時期だと考えられています。
なので、あの世とこの世がとても近くなるこの時期をお彼岸と呼び、お墓参りや法要などを行って、亡くなった人を供養しようという風習ができました。
お彼岸は仏教の行事でありながら、日本特有のものでもあります。
四季がはっきりしている日本ならではの考え方でもあります。
「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉もあるとおり、故人を忍んだり、気持ちを切り替えるのにも丁度いい季節です。
3.牡丹餅とお萩の違いと意味
お彼岸にお供えしたり食べたりするものといえば牡丹餅やお萩です。
名前は違いますが、炊いたもち米を丸めて餡子でくるんだ食べ物です。
濾し餡の場合も粒あんの場合もあります。
餡子だけでなく黄粉や胡麻を使う地域もありますし、もち米も、お餅のように潰したり、
ご飯の粒がほとんど残っているおにぎり程度に丸めただけの地域もあります。
牡丹餅とお萩の名前の違いは季節の違いです。
春彼岸に供えるのは牡丹餅、秋彼岸に供えるのはお萩と呼ばれます。
ともに彼岸の頃に咲く花に由来しています。
なぜ牡丹餅やお萩が供えられるのかというと小豆は邪気を払う力があると考えているからだという説があります。
3.彼岸の法要とお墓参りについて
あの世とこの世が近くなる彼岸の時期には故人でお墓参りをする他、お寺で彼岸会や彼岸法要という法要が行われることもあります。
数件の檀家の人と一緒に合同で行う場合と、自宅にお坊さんに来てもらって法要してもらう場合があります。
法要では、お坊さんにお経をあげてもらったお礼としてお布施をはらいます。
相場は、合同で法要した場合は1万円程度で、家に来てもらって法要した場合は3万円程度とお車代5,000円程度と言われています。
故人でお墓参りをする場合の持ち物はゴミ袋や雑巾、箒などのお墓の掃除道具やお墓にお供えする線香や仏花、お供え物などです。
お供え物は牡丹餅やお萩が定番ですが、故人が好きだったものも一緒に供えるのもよいでしょう。
4.正しく理解し、故人の供養を
お彼岸は年に二回あります。
彼岸の時期があの世とこの世が近くなる時期です。
この時期にお墓を掃除したり、法要に参加したり、邪気を払うという牡丹餅やお萩をお供えして故人を忍び、供養してみてはいかがでしょうか?
お彼岸の意味や時期を正しく理解することで、故人や先祖を忍び、より感謝することができるでしょう。