せっかく高いお金を払って買ったお気に入りの革靴。
ここぞという時に履こうとしたら、あれ?なんかかび臭い。
なんて残念な経験をした人は多いですよね。
ところせましと詰め込まれた靴はお気に入りでもしばらく出番がなかったりするといつの間にかカビ菌の餌食になっていることがよくあります。
革靴にカビが生えないようにするにはどうすれば良いのでしょうか。
革靴に発生するカビの予防方法やカビが生えた時の対処法をご紹介します。
1.なぜ革靴にはカビが生えやすいのでしょう
同じ靴箱の隣同士に置いてあったのに革靴はカビが生えて、となりの合成皮革の靴には生えていないということはありませんか?
この二つの靴の違いは、天然の革であるか、合成の革であるかです。
天然の革靴はカビの養分になるのに対して、合成の革靴は石油から作られていてカビの栄養となるものがほとんどないのでカビが生えにくいのです。
また、濡れた時に天然の革靴は乾きにくいですが、合成革靴は乾きやすいので、天然の革靴の方がカビが好む湿気を含みやすくカビも生えやすいのです。
カビが好む環境は、温度が20度~30度の場所、70%以上の湿度の場所、ほこりや天然素材などの栄養源があることです。
日本の梅雨の時期は雨が降って湿度が高い上に、気温も高いのでカビが発生しやすい時期となりますから注意しましょう。
洋服を見てもわかるように、化学繊維でできた服は虫が食わないのに、天然のウールのセーターは虫を食いますよね。
それと靴も同じことが言えますので天然の革靴にはカビが生えやすいのです。
2.革靴にカビが生えないような予防対策
まず、靴を収納するシューズボックスや靴箱を、温度や湿度が高くならないようにし、ほこりもまめにとっておくことです。
シューズボックスの湿気を取るものとしては、重曹やコーヒーを飲む家庭でしたらコーヒーの豆のカスを瓶に入れてシューズボックスに入れておくと
湿気を吸い取ってくれます。
市販の湿気取り剤も効果がありますよ。
下駄箱の下の引く除湿シートもオススメです。
靴をずっと入れっぱなしにしないで、こまめにシューズボックスのほこりを取り去って、空気の入れ替えを行いましょう。
雨や雪の日に履いた靴は乾いてからシューズボックスにしまうようにしましょう。
なかなか乾かない時は、新聞紙を丸めたものを靴の中に入れると、湿気が取れやすいです。
また、靴の中をドライヤーで乾かすという方法もあります。
ただし、あまり高温でおこなうと天然の革をきづつけてしまうので温風は短めに冷風も使いながら乾かしましょう。
また、最近のシューズボックスは中に傘立てもありますよね。
濡れたままの傘をそのまま閉まってはいませんか?きちんと乾かしてから入れないと、傘の湿気が靴にうつり、カビ発生の原因となりますから要注意です。
また、新しい靴を買った場合は履く前に、防水スプレーか撥水スプレーをかけておくと良いでしょう。
水分から靴を守るだけでなく、ほこりも付きにくかったり、ついても取れやすくなりますし、靴も丈夫になって長持ちします。
3.靴にカビが生えてしまったらどうするか
残念なことにカビがすでに生えてしまっていたときに取る方法です。
まず、乾いた布でごしごしカビの部分を取ります。
靴用や部屋用の除菌スプレーをかけます。
固く絞った雑巾で水拭きをします。
陰干しを3日間以上おこないます。
これで大体のカビは落ちますが、水拭きしてもまだカビが残っていた場合は靴クリーナーを使って取ってみてください。
仕上げに靴クリームを塗って、革靴用の防水スプレーまたは撥水スプレーをかけます。
また、カビ防止スプレーも売っていますから利用してみましょう。
特にバイオ系のカビ防止スプレーは微生物の働きを利用したものですから環境にも優しいです。
これらの防水スプレーやカビ防止スプレーをかけるときは、必ず靴をキレイな状態で湿気などがない状態の時に使わないと
効果があまりありませんから靴のお手入れ後に使用して下さいね。
4.自力で取れないカビはクリーニング屋さんに相談しましょう
一度ついてしまったカビは、一生懸命取ろうとしてもなかなか取れないものです。
捨ててしまう前に靴も洗えるクリーニング屋さんに相談してみましょう。
カビの生え具合や靴の長さや素材にもよりますが、2000円~3000円程度で出来ます。
靴専門店でもおこなっていますので相談に行くと良いですよ。
靴専門店でしたら、カビ取りだけでなく、靴の修繕を全て引き受けてくれるのでカビ取りで傷んだ革などの部分張替えなども可能です。
黒カビは自力ではなかなか取れないので少しでも黒いカビがあれば専門店に行きましょう。
自分の足にあったお気に入りの靴がカビが生えてしまったらとっても悲しいですよね。
そうなる前に、カビ防止対策をして靴を守りましょう。
万が一カビが生えてしまっても、取る方法はありますから、あきらめないで下さいね。