近年では不妊治療を行う夫婦が増えてきたこともあり、精子検査も多くの人が知る検査のひとつになってきました。
とはいえ、検査ってどうやるの?費用はいくらなの?と分からないことが多いと踏み出す勇気が出ないですよね。
今回は精子検査についてご紹介します。
1.まず何のために受けるのか
この検査を受ける目的のほとんどは「不妊治療」のスタートラインという方です。
なかなか子どもが出来ずに「私たち夫婦はもしかして不妊なんじゃないか?」と疑問を抱き、まずは女性が不妊検査を受けても問題点がなかった。
もしくは夫婦同時に検査を開始し、受けることになった。
という流れになるでしょう。
とはいえ、検査を受けるのはとても勇気が必要ですよね。
特に精子検査ともなると、血液検査等と違ってかなりプライドと隣り合わせの検査なので抵抗を持たれる方も少なくありません。
しかし、これだけは頭に入れておいてください。
「辛いのは男性だけではありません」女性は検査項目も多いですし、診察台にのり器具を使った検査を毎回するのです。
なので自分だけのプライドを立てずに、夫婦で支えあって受けるようにしましょう。
2.どんな検査方法なのか
まず病院で精液を入れる容器を貰いにいきます。
病院によって形は異なりますが、多いのはプラスチック製で蓋がついていて密封できる容器です。
大きさはだいたいコップを一回り小さくしたぐらいの大きさです。
次に医師から検査の説明を受けて、精子検査当日に備えます。
それまでの間に明記を済ませておくと良いでしょう。
いざ当日になったら、医師の説明通りに精液を容器に入れます。
(詳細は別の項目でご紹介します。)
そしてそれを病院に指定時間に持参します。
あとは病院側が受け取った精液を機械にかけて、量、濃度、運動率、直進率、奇形率などを調べてくれるので結果を待ちます。
3.検査当日どうすればいいのか
検査方法には2つあります。
まずひとつめが、当日精液を所持する指定時間から逆算して最大3時間前を目安に精液採取をします。
もし9時予約であればはやくても最大3時間前の6時に採取します。
もし7時~8時に採取できるのであれば、条件は良いので問題なくその時間に採取してください。
なぜ3時間前なのか?についてですが、精子は外にでるとどんどん弱っていくものなんです。
なので同じ人から同じ条件で採取しても、5時間前の精子と1時間前の際しを比較すると、
5時間前の精子の成績がとても悪くでてしまうので、本来の数値が出にくいという研究結果があるからです。
仕事をしていると難しいかもしれませんが、検査の日は調整をするようにしましょう。
次にクリニックの採精室で採取することです。
この場合は採取できたらその場ですぐに提出になるので、よけいな心配は必要ありませんが、採精室に入ることに抵抗がある。
「採取しないと」というプレッシャーから思うように採取できない。
というデメリットがあるようです。
ご主人がどちらを選択するのか?また病院の指示がどちらなのか?をよく話し合いましょう。
4.精子を病院に運ぶ際の注意点
まずはしっかり蓋をしめて液漏れしないようにしましょう。
そして直射日光をさけるためにタオルを巻きつけることをオススメします。
また精子の状態を劣化させないためには、人肌程度の温かさで運ぶといいと言われています。
人によっては、洋服の中に入れて運ぶという人もいますが、そこまでしなくてもタオルで巻いてバッグにしっかりしまえば大丈夫です。
この時に意識しすぎて、カイロなどで保温しないようにしましょう。
精子は熱に弱いので死滅してしまいます。
また、運ぶ際にバックを振り回さないようにしましょう。
人間と同じで目がまわるとデリケートな精子がどうなってしまうか…一目瞭然ですね。
5.検査でなにがわかるのか
精液を病院に預けると、精子を検査用の機械にかけてくれます。
そこでわかる項目がいくつかあるので個別にご紹介します。
・量…一度の射精でどのぐらいの精液が出ているか?
・濃度…量に対して精子がどのぐらいいるか?
・運動率…どのぐらいの精子が動いているか?
・死滅している割合はどのぐらいか?
・直進率…動いている精子の中で受精能力を持った直進する精子の割合はどのぐらいか?
・奇形率…精子の中にいる奇形精子はどのぐらいか?
これらの結果を知ることが出来ます。
この結果次第で、男性不妊に該当するか?しないか?を医師が判断します。
とはいえ検査一回が絶対値ではないので、もし悪い結果が出てしまった場合は再度確認のために受ける方が多いようです。
しかし、大幅な数値の変化がないケースが多いです。
6.検査結果から見えてくるものはなにか
先ほどご紹介した結果がわかると男性不妊なのかどうか?が見えてきます。
この結果がわかると今後の治療方針が見えてくるので、妊娠への近道といわれています。
ではどのような結果がわかるのか個別にご紹介します。
・乏精子症…精子の数が少ない
・精子無力症…精子の動きがあまりみられない(直進精子も含む)
・無精子症…精液の中に精子の存在が確認できない大きくわけるとこの3つにわかれます。
乏精子症と精子無力症が併発する可能性が高いです。
7.費用がいくらなのか
病院によって異なりますが、不妊関連は保険が適応にならないものばかりです。
もし保険内でできる病院があれば3000円程度~できるようです。
もし保険外の場合は10000円ちかくかかることもあるようです。
こればかりは病院によって異なります。
婦人科で受けるのか?泌尿器科で受けるのか?によっても違うので直接電話で確認をすると安心ですね。
精子検査はとてもデリケートな検査なので病院側も最大限のフォローをしてくれます。
なので安心して受けてください。
受けるまでは勇気が必要ですが、決して恥ずかしい検査ではありません。
受けることでしかわからない結果が待っています。
また受けることで今まで悩んでいた不妊から妊娠へ至れるケースも少なくありません。
勇気を出して検査を受けてみましょう。
とはいえ結果を聞いてショックを受けるケースも多いので、ご夫婦でもしもの時の話をしてから受けるとダメージを軽減できるかもしれません。