疲れて眠っている時や、妊娠中、運動して疲れた後などに突如として襲ってくるあのふくらはぎの激痛、こむら返り。
飛び上がりそうに辛い痛みですよね。
そしてこむら返りは一度経験するとその後もひんぱんに起こってしまうものなのでよく「こむら返り」になってしまう人にとっては頭の痛い問題です。
今日はそんな方々のために、こむら返りの原因や対処法についてご紹介します。
1.こむら返りって何?
こむら(腓)とはふくらはぎのこと。
このこむらに起こる筋痙攣のことを「こむら返り」と呼びます。
筋肉が痙攣してしまうことを「つる」と言いますから、「ふくらはぎがつった」状態=「こむら返り」です。
この痙攣は持続的であり、そして強い痛みを伴う為、寝ている間に起こってしまうと、飛び起きてしまうほどです。
この痛みを伴う筋痙攣は数分で収まりますが、その後に筋肉痛のような痛みが残ることもあります。
原因は中枢神経系ではなく筋肉固有の問題、すなわち末梢神経系にあるのではないかという説もありますが、はっきりとした原因は不明です。
水泳などの激しい運動の際や、睡眠中、妊娠中によくおこる症状です。
2.こむら返りの原因って何?
上述したように、医学的なメカニズムとしての原因は今のところ解明されていませんが、こむら返りがおこりやすい状況というのは分かっています。
一つは普段よりも運動量が多かった時や、筋肉の負荷がかかる動きをした時です。
また足の甲を伸ばしたり、足指を動かそうとしたりと、筋肉を縮めた状態の時にもかかりやすいと言われています。
そしてもう一つは、水分(電解質)が体内に不足した時です。
例えばフルマラソンの後などはこむら返りになる人が多いですし、サウナや長い間お風呂につかったあとにもこむら返りが起きやすいようです。
下痢や嘔吐など胃腸系の病気で脱水になった時もおなじです。
次に体が冷えた時。
冬場は特にこむら返りが増えるようです。
その他にも妊娠中は約30%の妊婦さんがこむら返りを経験するそうです。
3.こむら返りになったらどうしたら治る?
基本的に筋肉が痙攣している間は痛みは治りません。
激痛が襲うため、こむら返りに対処することも出来ないという人も多いことでしょう。
しかし、こむら返りは筋肉の痙攣ですので、一番いいのはぎゅうぎゅうに縮んでしまっている筋肉を伸ばしてあげることです。
激痛に耐え、立ち上がって少し歩いてみましょう。
もちろんしばらくは痛いと思いますが、歩いているうちに自然にふくらはぎの筋肉が収縮してくれ、痙攣の治まりが早くなるのです。
また、足首のストレッチも有効です。
ひざを伸ばして座り、足の先を指でつかんで、体の方にひっぱります。
この時にとにかくひざを伸ばすことが重要です。
縮んだ筋肉を伸ばすのが目的です。
アキレス腱を伸ばす時のようなストレッチもいいでしょう。
とにかくふくらはぎの筋肉をしっかりストレッチすることで痛みは早く治まります。
4.こむら返りにならないための予防法は?
こむら返り自体の医学的な原因は分かっていないのですが、こむら返りがおこりやすい状況にならないようにすることが予防法になります。
例えば体を冷やさないように寝る前にしっかり湯船につかって体をあたためることや、
水分が不足しないように水やイオン飲料を就寝前に飲むことなども予防になるでしょう。
また、簡単なふくらはぎやアキレス腱のストレッチを日課にすることもいいでしょう。
こむら返りは、運動不足の人がなりやすいとも言われているので、毎日一駅分歩いてみたり、
意識的に階段を使うようにしてみたりすることで、運動をしながら足の筋肉自体を鍛えていくことも効果があるようです。
また簡単なところでは青竹ふみをしてみるのも有効です。
足の裏とふくらはぎというのは実は密接な関係があるそうで、足裏をほぐすことが、ふくらはぎの負担の軽減につながるのです。
5.妊娠中のこむら返りはどうしたらいい?
妊娠後期になると、胎児の成長により妊婦の骨盤が広がることで、骨盤自体のゆるみが生じます。
すると足の筋肉が常に伸びている状態が続きます。
ふくらはぎの筋肉は何とか元に戻ろうと急激に収縮するのでこむら返りが起きやすくなるというわけです。
つまり妊婦さんのこむら返りは骨盤のゆるみが原因の一つと考えられます。
ですから骨盤を適度に閉めるのが効果的です。
妊婦さんの骨盤の開き対策グッズは色々と出ていますので、産婦人科の先生や助産師さんにご相談してみてください。
また妊婦さんは、お腹の重さや大きさのせいで、歩き方や、足の筋肉の使い方も今までと変わり足への負担が大きいことや、
下肢への血液の循環も悪くなることも原因と考えられます。
妊娠中はマグネシウム、カルシウムなどの栄養不足になりがちなのも一因と言われていますので、サプリなどを活用し、
これらの栄養素を補給して、こむら返りを防止しましょう。
いかがでしたでしょうか。
こむら返りの対策や予防法についてご紹介しました。
こむら返りにかかりやすいという方は是非実践してみてください。
ここで紹介したこむら返りは一般的なものですが、中には閉塞性動脈硬化症という病気によって起こるものもあるようです。
もし短期間に何度も何度も繰り返してこむら返りになってしまうという方がいたら、是非一度病院で相談してみてくださいね。
こむら返りの予防と対策をしっかり覚えて、快適な睡眠時間を確保していきましょう。