まだ自分で言葉を発することができない新生児が、頻繁に唸り声を上げているのを目にすると、誰でも心配になってしまうものです。
何か体調が悪いのではないか、精神的に不安を抱えているのではないかと気になってしまいますよね。
的確な対処をするためにも、赤ちゃんが唸る理由について知識を持つことは大切なことです。
1.母乳がまずい、または苦手
新生児の食事と言えば、母乳か粉ミルクです。
赤ちゃんの健康を考えて、完全母乳で育てたい、と願っているお母さんも多いことでしょう。
ですが、母乳育児中は、毎日の食べ物ついても気を配らないと、味などが微妙に変化してしまいます。
カレーやチョコレート、コーヒーなどの嗜好品を多く摂っていると、母乳が苦くなり、赤ちゃんにはまずく感じてしまいます。
お腹を空かせていたのに、母乳がまずいとなると、戸惑ってしまい唸ってしまうわけですね。
それとは別に、中には母乳自体が苦手な赤ちゃんもいます。
あまり飲もうとせず唸ってしまうことが多いなら、粉ミルクに変えるのも良い方法です。
2.便秘などお腹の調子が悪い
新生児はちょっとしたことで便秘や下痢などお腹の調子を崩しがちです。
さっきまで勢いよくミルクを飲んでいたのに、唸り始め調子が悪そうにしている、ということも少なくありません。
おむつを換えるときにお腹を触って張りを感じる場合には便秘が疑われます。
また、母乳やミルクから離乳食に移行する段階の赤ちゃんも便秘をしがちです。
慢性的な水分不足が考えられるので、赤ちゃん用のお茶や水を用意し、積極的に症状の改善に努めましょう。
3.お母さんに伝えたいことがある
まだ言葉を発することができない赤ちゃんは、泣いたり笑ったりなどの感情の変化だけがコミニケーションの手がかりです。
しかし、泣いたり笑ったり、というわかりやすい感情の変化にまで至らないまでも、何かお母さんに伝えたいことというのは、成長していく段階で日々増えていくものです。
そういった感情を伝える手段として、唸ってしまうのですね。
唸っている赤ちゃんが何を伝えようとしているのかよくわからなくても、赤ちゃんから発せられるサインに耳を傾け、会話をすることは、後のコミニケーション能力の育成に大きな影響をもたらします。
4.暑い、寒いなど気温の不快感
言葉を発することができない赤ちゃんが不満や不快感を伝える手段としては、泣き出す、ということが一般的ですが、それ以外にも唸り続けるということもあります。
部屋や周囲の環境や気温が不快であると感じたときに、赤ちゃんは唸ってしまうことが多くなります。
暑い、寒いなどの気温や環境に関しては、赤ちゃんといえども個人差があることなので、お母さんも対処が難しいことではあります。
小さな子どもだから敏感だろうということでもません。
その子にとっての快適な空間というのを、赤ちゃんから発せられるサインを参考に作っていくことができれば良いですね。
5.がんばってウンチをしている
赤ちゃんはまだ腹筋が弱いので、ウンチをするのにも一苦労です。
なので、毎回ウンウン苦しそうに唸っている、というようなことも珍しくありません。
お母さんとしては苦しそうに唸っている姿を見て心配になってしまうでしょうが、まるで問題のない、日常の動作なので安心してください。
離乳食やミルク以外のものを口にするようになり、消化機能が発達してくるに伴い、この症状は自然と軽減されていきます。
言葉を発することができない赤ちゃんが唸っていたら、お母さんでなくても不安になり、心配でたまらなくなってしまいますよね。
でも、それは成長していく過程で必要な、誰にでも見られる症状です。
加えて個人差のあることでもあるので、赤ちゃんひとりひとりと向き合うためにも、唸りは貴重なサインと捉えて子育てに生かしましょう。