生後3ヶ月をそろそろ迎えようとする赤ちゃんをお持ちのお母さんにとって気になるのがお食い初め。
お食い初めって何を用意すればいいの?
どんなやり方をしたらいいの?
そんな疑問をお持ちの方に、お食い初めの準備と方法について紹介します。
1.お食い初めって何?
そもそもお食い初めとは何かということですが、お食い初めとは生後100日を迎える赤ちゃんが
一生食べ物に困らないように、健康で長生きできますようにといった願いを込めた儀式です。
お食い初めの儀式では、赤ちゃんに食べ物を食べさせる真似をします。
地域によっては、生後100日ではなく、110日や120日に行うところもあります。
100日ぴったりに行わなくても構いませんので、赤ちゃんの体調のいい、
お食い初めに参加する家族の都合のいい日を選んでください。
吉日を選ぶのもいいと思います。
また、お食い初めではなく、「真魚(まな)始め」、箸を初めて使うので「箸揃え」、
丈夫な歯が生えるようにとの願いも込められていることから「歯固め」、
100日に行うので「百日(ももか)の祝い」と呼ぶ地域もあります。
お食い初めは平安時代から行われていたそうです。
2.お食い初めの準備
お食い初めにあたって準備しておくものはまず、「歯固めの石」があります。
一般的には神社の小石をあらかじめ取っておくと言われていますが、川原の小石でも構わないようです。
戌の日のお参りやお宮参りで訪れた神社の小石を使ってもいいですね。
また、儀式に使った後も一般的な説としてはお礼を込めて元あった場所に返すことになっていますが、
へその緒と一緒に大切に保存しておくという説もあります。
次にお食い初めに使う食器を用意する必要があります。
お食い初め用の食器としてセットで売られているものもあります。
初めての食器ですのでできれば新しいものを用意してあげましょう。
正式なものはお椀は蒔絵模様が描かれている漆器、お箸は柳の白木を使います。
お膳には嫁ぎ先の家紋が付いているものにし、男の子であれば外側も内側も朱塗り、
女の子であれば外側は黒塗り、内側は朱塗りの漆器を用意します。
これらの食器を高足の御膳に乗せます。
母親方の実家から送られることが多いようです。
しかし、離乳食開始も近いことから、正式なものにこだわらず、離乳食セットの食器を使ってもかまいません。
3.料理の内容
お食い初めは一汁三菜が基本です。
用意する料理はまず「ご飯」があります。
ご飯は赤飯でも白飯でもいいですが、赤飯の方がお祝いらしいです。
次に、鯛などの「尾頭付きの魚」があります。
スーパーなどで事前に予約をしておけば当日尾頭付きの鯛を取り寄せておいてくれます。
家のグリルで焼くのが難しければ、焼き魚の状態で用意してくれるところもあります。
家のグリルで焼くときのポイントとしては、背鰭や胸鰭などにたっぷり塩をすり込んでおくことです。
塩のコーティングがなければ、グリルで焼くことによって鰭が焼けたり焦げたりしてなくなってしまう可能性があります。
また、背鰭などの鰭は手で開いて爪楊枝や串などで固定しておくと、
焼き上がりも鰭が立った状態でできるので見映えもいいです。
そして、他に筑前煮などの「煮物」、蛤や鯛などが入った「お吸い物」、漬け物などの「香の物」を用意しておきます。
しわしわになるまで生きられますようにと願いを込めた「梅干し」を用意するところもあります。
4.儀式の方法
お食い初めの儀式をするときには、「養い親」と言って、親戚の中で一番年上の人が食べさせる真似をします。
男の子であれば男の人の中で一番年上の人の左膝、女の子であれば女の人の中で
一番年上の人の右膝に座らせて食べさせる真似をします。
しかし、これだけにこだわらず祖父母にお願いするのもいいですし、皆が一回ずつローテーションしても思い出になります。
食べさせる順番としては、「ご飯」→「お吸い物」→「ご飯」→「尾頭付きの魚」→
「ご飯」(→「お吸い物」)という順番で3回繰り返します。
地域によっては順序が違うところもあります。
このとき「ひとつぶなめ」と言って、少しだけでも赤ちゃんの口に食べ物を実際に入れるのがいいと言われています。
3回繰り返した後にお箸の先を歯固めの石にちょんちょんとつけ、その箸を赤ちゃんの歯茎にそっとあてます。
このとき石のように丈夫な歯が生えるようにお願いしながら行いましょう。
5.赤ちゃんの服装について
お食い初めまでは白い産着ばかりを着ていた赤ちゃんに色のついた服を着せてお祝いする
「お色直し」のお祝いを一緒にするところもあります。
これにこだわらず、ベビードレスを着せてもかまいません。
赤ちゃんにとって一生に一度のお食い初めのお祝い。
赤ちゃんがおっぱい以外のものを口にするようになるのはとても素晴らしいことです。
正式なものにとらわれすぎす、素敵な思い出になるようにしましょう。