頭痛薬に悩まされている人は多く、毎日お守りのように頭痛薬を持ち歩いているという人も多いはずです。
そんな頭痛にも何種類かあり、原因や対処法も異なるので、自分の頭痛のタイプを知り適切に対処することが頭痛軽減の鍵となります。
今回は頭痛の中でも、肩こりが原因で起こる頭痛について見ていきたいと思います。
1.自分の頭痛のタイプを知る
頭痛には「緊張型頭痛」、「偏頭痛」、「群発頭痛」があり、肩凝りが原因で起こる頭痛はこの中の「緊張が型頭痛」にあたります。
また、緊張型頭痛と偏頭痛を併せ持った人もいます。
これ以外にも頭痛には、くも膜下出血や脳腫瘍などの重大な病気が隠れていることもあるので、頭痛も甘くみてはいけません。
最近では脳神経外科の中に頭痛外来があるので、頭痛で悩ませれている人は自分の頭痛タイプを知るためにも、早めに医師に相談しましょう。
2.緊張型頭痛の症状と原因
長時間のデスクワークや精神的なストレス、育児中であれば授乳や子どもの抱っこなどで同じ姿勢をずっと続けると血流が悪くなります。
結果、首や背中、肩がこり頭痛に発展するのです。
後頭部を中心に、締め付けられるような、ガンガンとした重苦しい痛みが頭全体に感じるのが特徴です。
頭痛がひどくなると、吐き気やめまいを引き起こすこともあります。
緊張型頭痛は慢性化することが多く、市販の頭痛薬で効きますが、薬を使い続けることで薬が効かなくなる、
または薬を使わなければ頭痛が治まらない体質になる危険性もあります。
3.対処法
緊張型頭痛は血行が悪くなっている状態なので、肩や首を温かいタオルなどで温めてみましょう。
夜であればお風呂に入って温めるのも効果的です。
反対におでこや頭頂部などは冷やすと楽になります。
首や肩のこった部分に湿布を貼ってみるの良いでしょう。
肩や首を回すなど、簡単な体操をすることも効果があります。
しかし、偏頭痛の場合は、頭を冷やす以外の上記の対処法が逆効果になるので注意しましょう。
温めたり体操をして悪化する場合は、緊張型頭痛ではなく偏頭痛と思って間違いないでしょう。
また、頭痛が起こった時にカフェインを含む飲み物を飲むのも効果的です。
カフェインには血管を収縮して、痛みを和らげる効果があります。
しかし、飲みすぎるとカフェイン中毒によって逆に頭痛を引き起こしてしまう危険性もあるので、
日頃からコーヒーなどの飲み物は1日2〜3杯に留めておきましょう。
次は緊張型頭痛を引き起こさないための予防法を見ていきたいと思います。
4.入浴に工夫する
首や肩を中心に、日頃から血行をよくしておくことが大切です。
夏でもシャワーだけで済まさず温かいお湯にしっかり浸かりましょう。
ダイエットやデトックスを目的に半身浴をする人もいると思いますが、肩こりを解消するためには首まで浸かって温める方が効果的です。
その際、炭酸ガスの入った入浴剤を使うと更に効果的です。
入浴中は血行もよくなっているので、首や肩を揉みほぐすと良いでしょう。
5.体を動かす習慣を付ける
日頃から首や肩を中心に、軽い運動をすることを習慣にすることで、血行が良くなり頭痛の頻度も減ってきます。
中でもヨガはオススメです。
ヨガには、肩甲骨を中心とした上半身を動かすポーズが多くあるので、首や肩のこりを解消するにはピッタリです。
また、深い複式呼吸をしながらポーズをとるので心身のバランスが整い、続けることでストレスを感じにくくなります。
ストレスは緊張型頭痛の敵でもあるので、その点でもヨガはオススメのスポーツです。
もっと体を動かしたいという人にオススメなのはジョギングです。
ジョギングは全身運動なので、短い距離でも続けることで体のこりや血行が改善され、頭痛も減ってくるでしょう。
スポーツには向き不向きがあるので、自分に合ったものを続けられるペースで行うことが大切です。
6.生活スタイルや食事に気を付ける
緊張型頭痛は生活スタイルの乱れや環境の変化にも大きく左右されます。
まるべく朝方の生活を心掛け、3食バランスの取れた食事を取るようにしましょう。
食事内容も頭痛には大切です。
添加物の多く入った食品は避け、ミネラルの豊富な野菜や果物を積極的に摂り、タンパク質もしっかり食べましょう。
納豆や豆腐などの大豆製品はマグネシウムが豊富で頭痛の軽減に効果的だと言われています。
また、自分に無理のないスケヂュール管理をすることも大切で、予定を詰め込み過ぎるとどっと疲れが出てしまい頭痛を引き起こしてしまいます。
7.薬の使い方に注意
緊張型頭痛は、バファリンなどの市販薬でもよく効きますが、しかし頭痛が慢性化してしまうと効果が薄れてきます。
また、頭痛が慢性化する原因が市販薬にある場合もあります。
このことを薬物乱用頭痛と言います。
この場合は病院で正しい治療をして貰う必要があるので、自己判断で市販薬を使い続けるのは止めましょう。
頭痛の頻度が多くなると仕事や学校など、生活に支障をきたします。
日頃から血行をよくする生活を心がけて頭痛を予防しましょう。
あまりにも頻度が多いようであれば、無理をせずに頭痛外来を受診して適切な治療をして貰うことをオススメします。