家族や親戚など近しい人が亡くなった場合、一定の期間、さまざまな行動を慎むことを喪中と言います。
いったいどのくらいまでが喪中期間であるのか、どこまでが喪中の対象となるのか範囲についてはほとんどの方があまり正確には知らないものです。
しかしながら喪中期間には守るべきマナーやルールがありますから、知っておきたいものです。
喪中となる期間と範囲対象についてご紹介します。
1.喪中の期間について
喪中とは近親者が亡くなった場合に、ある一定の期間死を悼んで外出や派手な行動を控え、喪に服す期間のことで、
忌中とは死を忌む期間のことで、四十九日法要が終わる期間までの事を指します。
喪中の一定の期間というのは、亡くなられた人との間柄や地方、家族の風習によって多少変わってきますが一般的な期間は決まっています。
父母や義父母の場合は12か月~13か月。
夫の場合は13か月。
妻の場合は90日。
兄弟姉妹の場合は90日。
父方の祖父母の場合は150日。
母方の祖父母の場合は90日。
叔父叔母の場合は90日。
喪中期間は明治政府が作ったものが伝統として残っているので上記の期間必ず喪に服さなければいけないかというと
それは人それぞれでいいかと思いますし、一つの目安に過ぎませんが、あまり派手な行動は控えた方が良いでしょう。
それにしても妻と夫ではこんなに喪に服す期間に差があるなんて女性が知ったらちょっと、あれ?と思ってしまいますよね。
2.どこまでの関係が喪中範囲なのか
近親者が喪中の範囲となります。
近親者とは一等親、二等親のことを指します。
具体的には、一等親は、夫、妻、父母、義父母、子供が該当範囲です。
二等親とは、一緒に暮らしている兄弟姉妹、一緒に暮らしている祖父母、一緒に暮らしている孫が該当範囲となります。
ただし、それ以外でも近しいと判断される間柄である場合は喪に服す場合や期間が長くなります。
3.喪中期間中に慎みたいお正月行事
喪中期間中にやってはいけない、慎みたいことがいくつかあります。
まず、年賀状のやり取りは控えます。
喪中ハガキを事前に出しておきますが、年末に親戚が亡くなられた場合は間に合いませんので寒中お見舞いとして
年賀状のお礼や出せなかった理由を伝えます。
お正月は一年で最も祝いたくなる年のはじめですが、お正月行事にかんする事は年賀状だけでなく全て控えましょう。
例えば門松やしめ縄などのお正月飾り、鏡餅飾り、神社への参拝などは全てNGです。
おせち料理も出来れば控えたいものですが、おせち料理の意味合いとしては、一つは新年を祝うおめでたいものという意味で、
もう一つはお正月のお店がやっていない期間の保存食としての意味もあります。
お正月は3日くらいまでどこもお店がクローズします。
最近では24時間コンビニエンスストアやお正月から営業しているスーパーも珍しくないですが、
保存食という意味でのおせち料理なら食べても問題ありません。
お祝いの意味の食べ物である昆布やエビなどを控えれば良いでしょう。
昆布などであっても、祝箸を使ったり、「新年あけましておめでとうございます」と言わなければ、
普通に日常の食べ物として頂けば何を食べても良いかと思います。
ちなみに年越しそばは、1年間の勤労をねぎらうことやお金が儲かりますようにと願うことなので、食べても何の問題もありません。
おいしく頂きましょう。
お年玉は、名目を変えて「おこずかい」「文具代」などとして渡してあげれば良いです。
お年玉を控えてもよいのですが、子供側からしたらお年玉は1年のなかでもとても楽しみにしていることだと思うので
このように工夫してあげられるといいですね。
4.喪中期間中は結婚式などお祝いの席もNG
結婚式は人生の大切なお祝い事。
呼ばれた側は出来ればその門出を祝ってあげたいですよね。
しかしながら、亡くなった親戚と関係がない人の結婚式でも四十九日が終わるまでは結婚式に出席するのは控えた方が良いでしょう。
しかし、自分の結婚式や披露宴の場合はすでに準備も進んでいたり、キャンセルすると多額のキャンセル費用が必要になったりしてしまいますから、
双方の家族と相談して執り行う場合が多いです。
その場合は司会の方に、○○さまがお亡くなりになられましたが、この結婚式を楽しみにしておられたということで、
あえて予定どおり執り行う事に致しました。
というようなコメントを頼むと良いでしょう。
引っ越しや旅行も喪が明ける四十九日の後まで延期した方が無難です。
七五三や成人式など、その年齢や時期でしかお祝いできないことは、ここを逃すと一生に一度のことなので、
子供のことを考えたらお祝いしてあげたほうが良いと思います。
若い方では、親戚や家族が亡くなられても年賀状を控えることは思いついても、
他のお祝い事をしてはいけないなどについてはあまりよく知らないのも当然です。
大人になるにつれて喪中となる期間も徐々に訪れますから、今のうちに正しい喪中の過ごし方や期間などを知っておくと良いですよ。
参考にして下さいね。