お宮参りとは、赤ちゃんの誕生を祝い、健やかな成長と長寿を祝う行事の一つです。
お宮参りの時期やマナー、その時の家族の服装について紹介します。
1.お宮参りをする時期について
お宮参りは、赤ちゃんが誕生して一カ月を目安として、都合の良い日を選びます。
家族の都合や赤ちゃんの健康状態、また真冬の場合はまだ生後一カ月程度の赤ちゃんを寒い外に出したくないなど、
それぞれの理由で時期をずらす場合も少なくありません。
真夏の場合も同じです。
また、必ず行わなくてはならない、というものではなく、現代では、お宮参りを行わない方々も多くいます。
2.お宮参りを行う場所について
お宮参りは、産土参り(うぶすままいり)とも呼ばれます。
その土地の守り神である神社へ参拝するのが一般的です。
予約が必要な場合もあるので、予め確認をしておきます。
3.作法やマナーについて
赤ちゃんを抱っこするのは、父方の祖母というのが正式な作法ですが、近年は両親と赤ちゃんの3人でお参りに伺う家族も多いです。
境内に入る前には、まず服装の乱れを整え、鳥居をくぐる時は会釈をしてからくぐります。
神社では、まず境内の手洗い場で手を洗います。
そして口もすすぎます。
そして神社へと進んでいきます。
お賽銭をあげて、鈴を鳴らします。
「2礼2拍手1礼」が正しいお参りの方法です。
参拝だけでも十分ですが、神職に祝詞をあげてもらう方法もあります。
時間は、だいたい30分くらいかかります。
その場合は、神社に渡す謝礼を用意しておきます。
目安としては三千円から一万円ですが、5千円が一般的です。
地域によっても相場は異なってきます。
初穂料ともいいますが、初穂料を納める場合、まずは水引ののし袋を用意します。
水引が紅白の蝶結びのものを選びます。
水引の上部に、「初穂料」や「御初穂料」と書き、下部には赤ちゃんの名前をフルネームで書きます。
ボールペンなどではなく、筆や筆ペンで書きます。
お祝いののし袋には、濃く鮮やかに書きます。
薄墨は葬儀の香典を包むときに用いるので、使用しないようにします。
4.赤ちゃんの服装について
正式な服装とされているのは、男の子は「のし目模様」、女の子は「友禅模様」などのもの、妻の実家から送られた祝着を着せます。
しかし、最近は両親と赤ちゃんの3人でお宮参りをする家族も多く、ベビードレスを着せたり、レンタルを利用する人も多いです。
季節によっても、赤ちゃんが快適かどうかも考えながら服装を決めます。
5.祖父母や両親の服装について
赤ちゃんが正式な祝着を着ている場合は、大人もそれにふさわしい格好をします。
留袖などの正装をします。
訪問着や無地の着物を着る人も多いです。
そこまで正式な服装をしない場合は、パパはスーツ、ママはワンピースなど、夫婦で服装の格のバランスが取れていれば問題はありません。
産後一カ月だと、まだママも体調が万全とは言えないので、留袖など堅苦しく考えずに、体調を考慮しながら服装を決めます。
6.お宮参りをした後について
お宮参りをした後は、両家の祖父母等で集まり御祝いを兼ねた食事会をしたり、御赤飯を炊いたりするのが一般的です。
お店で食事をする場合は、お宮参りの後に伺う事をお店側に伝えておくと、個室を予約しておいてくれたり、献立に気を配ってくれることもあります。
また、赤ちゃん連れですので、お店を選ぶ時点で、個室のあるお店を選ぶ方が無難です。
必ずお店でしなけれないけない、ということではなく、家でくつろぎながら仕出しのお祝い膳を用意したり、
もちろん手料理でお祝いすることも問題ありません。
赤ちゃんはまだ首も座っていませんし、ママの体調も考え、無理のない範囲で行います。
7.地域のしきたりに従う
お宮参りにおいて、地域によってその方法が違う場合もあります。
その場合は、その地域のしきたりに従って行います。
お宮参りの後に、内祝いの品をご近所や親せき等に挨拶をしながら配るところもあります。
品としては、御赤飯や紅白のお菓子などが一般的です。
7.記念写真について
せっかく家族が集まり正装しているのだから、と、記念に写真館で写真を撮る家族も多いです。
もちろん必ずといったわけではなく、行事の一つの記念として、撮影する家族が多いようです。
このように、お宮参りについては、正式なマナーがありますが、現代はそこまで堅苦しく考えずに簡素化していたり、
お宮参り自体を行わない方々をいます。
まずは赤ちゃんとお母さんの体調を第一優先に考え、無理はしないようにします。
生後一カ月は、赤ちゃんはまだ首もすわっていなく、授乳も一時間おきのような場合も少なくありません。
お母さんもやっと床上げをしたところで、人によっては、まだまだ体調がすぐれない方も多いです。
生後一カ月という時期にあまりこだわらずに、体調や天候が良い時に、赤ちゃんの健やかな成長を願うためにお参りを行うよう、
周りの方々の配慮も必要です。