妊婦健診の気になる検査内容や費用、受診頻度とは

妊娠すると、産婦人科や助産院で定期的に妊婦健診を受けることになります。

妊婦健診は、妊娠の経過を診ていくものですが、赤ちゃんが順調に育っているかどうかを知るため、

また流産や早産を予防するためにも妊婦さん全員に受けて欲しい健診です。

では、妊婦健診では具体的にどのような事を行うのでしょうか?健診の内容や費用、頻度についてご紹介します。

1.妊婦健診の目的とは

妊婦健診の主な目的はいくつかあります。

まずは、正常妊娠かハイリスク妊娠かを見極めることです。

ハイリスク妊娠とは、多胎児妊娠や子宮外妊娠などのことを指します。

そして母体が健康で感染症などにかかっていないか、また胎児に異常が無いかどうかを調べます。

後は、分娩時期(予定日)を決めたり、妊娠の状況に応じて分娩の方法などを決めていきます。

出産まで定期的に行うことで、問題を早期に発見、予防、そして対処することが出来ます。

2.妊婦健診の具体的な内容とは

妊婦健診では、妊娠初期から後期にかけて毎回行うものと、初期と後期に行うもの、それぞれの時期だけに行うものとがあります。

毎回行う検査は、尿たんぱくの検査、血圧測定、体重測定、浮腫の検査、子宮低長の計測があります。

病院によっては、腹囲を毎回測る所もあります。

病院によって多少の違いはありますが、予定日が決まるまでの超初期の段階では毎回内診による診察があり、それ以降はエコー検査が主になります。

エコーでモニターに映し出される赤ちゃんの姿を見ると、妊娠の実感がグっと湧いてきます。

妊娠の初期と後期には貧血の有無やC型肝炎、HIV感染、風疹の抗体などを調べるために血液検査を行います。

妊娠中は貧血になりやすいので、ここで貧血が見つかれば鉄剤を処方される場合もあります。

また、医師の診察の前に助産師さんによる問診があるため、ここで体重指導があったり妊婦さんからの相談にも対応してくれます。

妊娠中は何かと気になることも多く、初産の場合は尚更不安が付きものですよね。

健診で助産師さんに話を聞いて貰うことでストレスの少ない妊娠生活を送ることが出来ます。

3.妊婦健診の受診頻度は?

妊婦健診の頻度は妊娠の週数によって変わってきます。

妊娠初期(15週まで)は4週間に1回で毎回行う検査に加え、クラミジアの検査も行います。

また、妊娠が早くに分かり受診した場合、8週頃までは週に1回診察を行い、流産の兆候がないか心拍が確認出来るかどうかを診るようになります。

妊娠中期(16〜34週まで)からは健診が2週間に1回とペースが増えます。

22週〜24週目頃に子宮頚管の長さを計ります。

この時期の平均的な子宮頚管の長さは40㎜で、これだけあれば問題ありませんが、それより短くなると早産の危険性が出てくるため、

健診の度に測るようになります。

子宮頚管が短くなり続ける場合は、子宮の張りを抑制する薬を服用したり、場合によっては入院して点滴を行う事もあります。

また、血圧や浮腫をチェックして、「妊娠高血圧症候群」の早期発見や予防を行います。

妊娠後期(35週目以降〜)は1週間に1回の妊婦健診を行います。

後期になると赤ちゃんの心拍数を確認して、赤ちゃんにストレスがかかっていないかどうかをチェックします。

これをNST(胎児心拍数モニタリング)と言います。

後は、膣内に細菌が入って感染症を起こしていないかどうかの検査なども行います。

妊娠37週からはいつ出産しても良い時期に入るので、お腹の張り具合や子宮口の開なども注意して診ていかなければなりません。

多胎児の場合は、既に管理入院をしていて、帝王切開の準備に入ることもあります。

4.妊婦健診の費用は?

妊婦健診は健康保険が適用されないので実費での支払いになります。

病院によって金額には差がありますが、基本検査が大体5,000円、血液検査などの諸検査を行なった場合、高い時で10,000円〜15,000円になります。

これを妊娠後期まで毎回支払うとなると、とんでもない金額になりますが、自治体からの補助が出るので安心して下さい。

妊娠初期の早い時期に病院から妊娠証明が出ます。

それを持って住んでいる地域の保健センターに行くと、母子手帳が交付されます。

その時に一緒に、妊婦健診と乳幼児健診の補助券も支給されるのでそれを病院に提出するようになります。

しかし、検査の内容によっては全額の補助が出ない時もあるので、毎回無料というわけにはいきません。

一般的には助成を受けたとして、自費で50,000円くらいは支払うようになるでしょう。

いかがでしたか?妊婦健診は順調な妊娠経過を送るために、必ず受けて欲しい健診です。

最近は高齢出産の割り合いが増加していることから、ハイリスク妊娠と言われる妊婦さんも増えています。

また、流産は妊娠全体の1〜2割、早産も20人に1人の妊婦さんが経験していると言われています。

今は医療が発達しているので、妊娠にリスクがあったとしても早期発見が出来れば、大抵は無事に出産する事が出来ます。

母体の健康のためにも、赤ちゃんが元気に産まれて来るためにも、決められた頻度の妊婦健診をきちんと受けるようにしましょう。

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