妊娠中毒症を予防するための4つの方法

最近では妊娠高血圧症候群とも言われる、妊娠中毒症。

妊婦さんにのみに起こる症状で、特に後期に起こりやすいとされています。

原因ははっきりとはしてないそうです。

双子以上の方は、単胎の方よりも妊娠中毒症になる確率が高くなります。

ひどい場合には、出産後も高血圧やタンパク尿の症状が残る人もいます。

妊娠中毒症の主な症状として、「血圧が上がる」、「タンパク尿」が挙げられます。

妊娠中毒症を予防する4つの方法について紹介します。

1.妊婦定期検診を必ず受ける

妊婦検診では、毎回血圧、体重、検尿を行います。

これは、妊娠中毒症の兆候がないか把握するという理由もあります。

自分の血圧や尿にタンパクが出ているなどは、自覚症状にも現れにくいので病院で計ったり、

検査してもらうことが大切です。

産院によって多少値が違うかもしれませんが、上の値が130以上、下の値が90以上のときはもう一度計り直し、

それでも高い場合は診察の時によく診てもらいましょう。

標準的な妊婦検診の目安は、妊娠23週までは4週間に1回、妊娠24週から妊娠35週までは2週間に1回、

妊娠36週以降出産までは1週間に1回とされています。

2.体重の増えすぎに注意する

妊婦検診に行くとよく一ヶ月、あるいは一週間に増える体重を厳しく制限されます。

これは、体重が増えすぎると産道に脂肪がつくため難産になりやすいからです。

それだけでなく、体重が増加しすぎると妊娠中毒症になる確率も増えるからです。

妊娠中毒症の予防には体重コントロールも必要です。

元々の体型によって妊娠中増加してもいい体重は変わってきますので、

自分が妊娠中を通してどのくらいの体重増加に押さえたらいいか必ず確認するようにしましょう。

自分がどれくらい増えていいかの目安はBMIの指標を使います。

BMIは体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)で求められます。

低体重(BMI18.5)未満の人は妊娠全期間を通して9~12kg、

ふつう(BMI18.5以上25.0未満)の人は妊娠全期間を通して7~12kg、

肥満(BMI25.0以上)の人は妊娠全期間を通しておおよそ5kgを目安としますが、

個別に医師と相談して適正な体重増加を決めてください。

一週間あたりの体重増加の目安としては、低体重(BMI18.5未満)の人は週に0.3~0.5kg、

ふつう(BMI18.5以上25.0未満)の人は週に0.3~0.5kg、

肥満(BMI25.0以上)の人は個別に医師と相談して適正な体重増加を決めてください。

体重を増えすぎないようにする対策として、「塩分、糖分、水分の取りすぎに気を付ける」、

「果物は糖分が多いので、野菜の代わりとして多量に食べない」、

「スナック菓子、ファーストフード、外食を避ける」、

「動物性脂肪の取りすぎに気を付ける」などがあります。

3.塩分を取りすぎないようにする

妊娠中に限らず塩分の取りすぎは高血圧を引き起こしやすくします。

妊娠中は特に減塩に注意した食事を取るようにしましょう。

一日の塩分量は6g未満になるように心掛けるといいです。

ファーストフードなどの外食、加工食品、スナック菓子は極力避けるようにしてください。

他にも塩分を減らす対策として、「ラーメンやうどんなどの汁は飲まないようにする」、

「漬け物は控えめにする」、「お酢や柑橘類の酸味を利用する」、

「かけ醤油ではなくつけ醤油にする」などが挙げられます。

4.手足のむくみに注意する

もともと妊娠中期や後期には手足がむくむ人が増えてきますが、急にむくんできた人、むくみがひどい人は気を付けてください。

手足がむくんでいるか自分でチェックするには、手足を指で押してみて皮膚が戻ってくるかどうかです。

また、指輪がきつくなった、靴がきつくなった方、手が握りにくいなと感じる方も要注意です。

むくみ予防だけでなく、体重増加を抑えるためにも軽いストレッチや産院などで行われているマタニティービクス、

マタニティーヨガなどに参加するのもオススメです。

ただし、運動中にお腹が張ってきたときは無理をせず、楽な姿勢で休むようにしてください。

妊娠中毒症になってしまうとお母さんのお腹の中の環境が悪くなるために、未熟児で生まれたり、

ひどい場合にはお腹の中で赤ちゃんが亡くなってしまうこともあります。

赤ちゃんだけでなく、お母さん自身も痙攣発作が起こってしまうことがあります。

実際に妊娠中毒症になった場合、減塩や安静でよくなればいいですが、入院が必要なときもあります。

正産期に入っていれば、胎児が元気なうちに誘発分娩をしたり、

胎児やお母さんが危険な場合には帝王切開をすることもあります。

お母さんが普段から妊娠中毒症にならないように対策することで予防ができるので、

赤ちゃんや自分自身を守るためにもまずは定期検診をきちんと受けるようにしましょう。

そして、何か異変があった時には迷わず産院を受診するようにしてください。

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