梅雨のじめじめしたうっとおしい季節や秋の長雨が続くときに、ふと畳をみたら青っぽくなっていてビックリしたことはありませんか?
そうです、それはカビです。
まさか毎日観ているし、物置にしまっているわけではないのにカビが生えているなんて予想外で大ショックですよね。
粗大ごみに出す前に、ちょっとまったです。
カビが生えた時の掃除の仕方を覚えれば捨てなくても大丈夫な畳も多いはず。
なぜカビが生えてしまったのか、カビが生えてしまった畳の掃除法と合わせてご紹介します。
1.畳にカビが生える原因はなに?
畳にカビが生える原因の主なものは湿気です。
日本は梅雨の時期は湿度がかなり高く、また気温も高いため、畳だけでなく部屋のあちこちに、カビが生えやすい環境です。
湿度が50%以上を超えるとカビは繁殖し始めます。
そして60%を超えるとカビは急激に増え始めます。
梅雨や長雨の時期は湿度は70%80%なんてざらですよね。
温度は25度前後がもっともカビが好む温度です。
あまり暑すぎてもカビは生えませんが、日本の梅雨時期は暑すぎず寒くなくちょうどよいカビの繁殖しやすい気温です。
皮脂やほこり、汚れなどはカビの養分となりますから、お部屋の掃除をしていないところはカビが生えやすくなります。
また、日光が当たらない日陰の場所もカビ発生の原因となります。
日当たりが悪い部屋が和室の場合、畳にカビが生えやすくなりますし、たまたま隣に家が建ってしまった場合も急にカビが生えやすい部屋となります。
風通しの悪い家具と家具との隙間や押し入れの奥は、湿気が逃げないので、カビが発生する可能性が高いです。
2.天然素材の畳はカビが発生しやすい
未使用の天然イグサの畳って青々していて、イグサの香りもしっかり香ってとっても気持ちがいいですよね。
しかし、カビが大好きなのは天然素材の畳です。
天然素材はカビの栄養分となるので、カビが発生繁殖しやすいのです。
最近は合成のイグサに似せたビニールっぽい畳も多いのですが、こちらは天然素材ではないのでカビの好物や栄養になるものが
全くないのでほぼカビは生えません。
洋服でも合成繊維でできた洋服は虫に食われたりカビは生えにくいですが、ウールのセーターはすぐに虫に食われるのと一緒です。
合成の畳は、見た目も香りもイマイチではありますが、カビが生えにくいという点では合成素材の畳はとっても使い勝手が良いです。
天然素材の畳は呼吸をするので畳の中の湿気もコントロールして快適に保てることができるのですが、
あまりに湿気が多いとその調整が追い付かずに、湿気が溜まってしまい、カビが発生してしまうのです。
特に新しい畳は湿気を吸いやすいので、青々とした畳はカビが生えやすいのです。
2~3年くらいすると湿気を吸い込みにくくなりますから、買ったばかりの畳は少し気を使ってカビが生えないように注意しないといけません。
3.畳にカビが生えてしまった時の掃除の仕方
カビが生えてしまった畳でも、掃除をすることで除去することは可能ですから、あきらめて捨ててしまわずに掃除をしてみましょう。
やり方は難しくありません。
まず、消毒用のエタノール、または無水エタノールに精製水を3割混ぜたものをスプレーボトルに入れてカビの部分にしっかりとふきつけます。
畳の目の部分は歯ブラシやたわしをつかって優しくこすります。
そのあとに、乾いた布でしっかりとカビをふき取ります。
カビのふき取りは数回行ってしっかり取りましょう。
そして仕上げに、カビが生えていた所にもう一度エタノール消毒スプレーを吹きかけます。
あとは乾くのをまつのみです。
乾かすときに、畳をしばらく外しておけるなら、畳を外して晴れた時に陰干しが出来れば、なお良いです。
紫外線にカビは弱いので出来れば陰干ししたいですね。
また、湿気を取るために、ペット用の吸水シートを前面に敷いておくのもかなり湿気が取れますよ。
4.カビ掃除をするときに気を付ける事
カビを取らなければと思うと、いきなり雑巾やタオルでごしごしこする人がいると思いますが、いきなり何もつけずにこすると、
畳の隙間からカビがどんどん入って行ったり、広がったりするので、NGです。
だからと言って水が含まれた雑巾では余計に湿気が畳についてしまいカビが増える原因を作ってしまいますから、
水だけを使った雑巾で拭くのはいけません。
必ず消毒用エタノールスプレーをかけてからふき取りましょう。
掃除機で吸い取るとよさそうですが、吸い取れるけれども、排気口から吸い込んだカビをまき散らし、広がってしまうので逆効果です。
雨の日の掃除はやめましょう。
雨の日は湿気がかなり部屋まで入り込んでいますから掃除しても少しはキレイになりますが湿気は取れません。
晴れた日に行うのが良いです。
カビは湿度があるかないかで発生繁殖率もかわります。
常に乾燥させておくように、そして常にキレイに掃除をしておくことがカビを発生させないコツです。
日本の良き文化、畳。
上手なお手入れで長く使いましょう。