本当につらい偏頭痛。
なった者にしかわからないとも言われますが、本当に発作が出たときの苦しみは、耐え難いものです。
しかも今は治療法も確立されておらず、この病気とうまく付き合っていくしかありません。
そのために、できることや気をつけることがいくつかあります。
1.偏頭痛になりやすい状況
偏頭痛の根本的な原因はわかっていません。
ただ、誘発する食品や環境があるとも言われています。
食品としてよく言われるのは、チーズやワイン、チョコレートなどです。
個人差もあるので全く食べないというよりは、適度に、摂りすぎないことが大切かと思います。
環境としては、台風や雨の前など低気圧が近づいているときが有名です。
偏頭痛持ちの人は曇りの日を嫌がるというのもよく聞きます。
また、極度の緊張やストレスを感じることも要注意です。
緊張やストレスから解放されたときに偏頭痛になるという人が多いです。
カメラのフラッシュなど眩しい状況、シンナーなど強い臭いがするところなども偏頭痛持ちは苦手です。
予兆が起きる前にいつも空腹を感じるという人もいます。
はっきりとした原因はよくわかっていないため、偏頭痛ノートのようなものを作って、
起きるたびにそのときの状況や症状、時間などを書き記しておくといいということです。
2.偏頭痛の予兆
偏頭痛の症状には個人差がありますが、予兆についても、ある人とない人がいます。
予兆にはいろいろな種類がありますが、例えば、頭痛が始まる30分くらい前から、
なんとなく目が見えにくいような感じがし、次第にキラキラと光るものが見えるようになり、
初めは点だった光がだんだんと輪っかに見え大きくなっていって次第に視界から消えていく、というものがあります。
偏頭痛持ちの人はこの時点で、偏頭痛が近いうちにくるということを悟ります。
それによって、偏頭痛の辛さを思い起こし、偏頭痛がくるということに不安や恐怖を感じたり、
この後の仕事や予定をこなせなくなるのがわかるので慌てたり、落ち込んだりすることもあります。
このように、偏頭痛になることも辛いですが、それに加えて発作が出る度に日常生活に支障をきたすので
それに対する不安やストレスが起こることも大きな問題です。
3.偏頭痛の症状
それでは、それほど辛い偏頭痛の症状とは具体的にどのようなものなのでしょうか。
まず、予兆がある場合はその約30分後くらいから、次第に首筋から後頭部にかけての不快感が現れてきます。
なんとも表現しづらいその不快感ですが、湿布を貼ったときのようなすーっとする感じと、
肩凝りがかなり重いときのような辛さがまざったような、なんとも言えない感じがします。
その後頭部や顔の神経が非常に過敏になり、少し触れただけでチクチクするような感じがします。
その頃には頭痛が始まり、ガンガンと強く打ち付けるような痛みが次第に強くなって、
動く度にその痛みがさらに強くなってしまいます。
重いときには座ってもいられず、ただひたすら横になりうずくまって耐えるしかなくなります。
動くと痛みが増しますが、匂いや光、音にも敏感になり何も感じたくなくなります。
真っ暗で静かな部屋にこもり、布団を頭から被って寝ながらその痛みが去るのを待ちます。
寝ると治るとも言われているので、そのままうまく眠れたらずいぶんと楽になります。
ただ、痛みと共に強い吐き気があることが多く、胃がからっぽになるまで吐いてもまだ気持ちが悪いので、
頭痛で動きたくない身には地獄の苦しみです。
ある程度吐き続けると、吐き気や頭痛が和らいできて、一連の流れを終えたのかなと感じます。
4.周りの理解が大切
自分も、周りの人もどうすることもできない偏頭痛の症状。
唯一の救いとなる偏頭痛の薬を飲んでも、あまり効かないことが多いです。
治療法もない偏頭痛。
この偏頭痛と共に生きていくしかありません。
また、一度偏頭痛になるとしばらくは再発しやすく、2、3日は微熱があったり体がだるかったりなど不調が続きます。
そして2週間くらいは偏頭痛になりやすいようです。
偏頭痛持ちの人にとって、大きな助けとなるのが、周りの人たちの理解です。
自分が偏頭痛持ちであること、こういう病気でこういう症状があり、どうなってしまうかを家族や友人、
職場の人など身近な人が知っておいてくれて、理解してくれることが本当に安心安心するのです。
何もしてくれなくても、自分が偏頭痛になったとき、「あぁ偏頭痛になったんだね」
とただ思ってくれることだけで大きく救われます。
偏頭痛持ちは、普段は他の人と同じように日常生活を送れ、普通に働くこともできます。
だから、偏頭痛になったらさらっと受け止めて、ただ休ませてください。
元気になったらまた埋め合わせするので、予定していたことができなくなっても、休むよう言ってください。
それが4人に1人は偏頭痛持ちとも言われるこの日本では特に大事なことです。