ステンレス鍋の黄ばみ、焦げ汚れの掃除方法

どこのキッチンにも必ずある、ステンレス鍋。

新品の時はピカピカシルバーのクールなルックスですが、使い続けていくうちに、

黄ばみ・焦げつきが・・・こまめに洗っていても、少しずつ汚れが溜まってしまうものです。

しかも、力をこめてこすってもなかなか落ちません。

でも、この黄ばみや焦げなどの汚れ、ちょっとしたテクニックでキレイに落とせるんです。

ステンレス鍋の黄ばみや焦げなどの汚れをきれいに落として保つ方法をご紹介します。

1.軽度の黄ばみ、日頃のお手入れにはクリームクレンザーがオススメ

ステンレス鍋は、鉄をベースに作られています。

鉄は錆びやすいため、表面には「不動態皮膜」で覆われています。

アルミ製の鍋に比べると熱伝導の速度が遅いので、弱火から中火で長時間煮込む料理をした場合に、

絶妙な温度を保ってくれるため、シチュー・カレーなどの長時間火を通す料理には欠かせません。

ただ、素材の鉄と食材の成分が化学反応を起こして、変色したり焦げ付いたりすることがあります。

ステンレス鍋特有の黄ばみや焦げなどの汚れは、この化学変化が原因のため、一般的な食器洗い洗剤では落ちません。

しかし、表面の皮膜を傷つけると錆や劣化の原因になってしまいます。

そこで、使い始めて間もないため黄ばみや汚れが軽い場合や、日頃のお定例の際には、クリームクレンザーがオススメです。

たわしや金属製のスポンジは避けましょう。

洗剤なしでも汚れが落ちやすい、メラミンフォーム製のスポンジにクリームクレンザーを付けて磨くと相乗効果がありよく落ちます。

2.万能選手・重曹が、ステンレス鍋の黄ばみにも効く。

環境にも人体にも優しい天然素材の重曹は、お料理にお掃除にと大活躍です。

この重曹、ステンレス鍋の黄ばみや焦げなどの汚れ落としにも活躍してくれるのです。

■重曹を使った汚れの落とし方①まず、なるべく大きなフライパン・鍋を用意します。

その半分程度まで水を入れ、カップ1杯の重曹を振り溶かしてから火を付けて沸かします。

(かならず水の状態で重曹を溶かしましょう)②重曹入りの水が沸騰したら、汚れのついた鍋をその中に浸します。

もし洗う鍋が多い、大きな鍋がないという場合は、鍋で重曹入りの水を沸かしてシンクに移して、そこへ漬け込みましょう。

変色・焦げが気になる部分、取手や縁など汚れがたまりやすい部分も、ひっくり返しながらまんべんなく重曹湯に浸します。

③重曹の働きで汚れが中和され浮いていきますので、

表面の膜を傷つけないようにスポンジや歯ブラシなどで力をいれずに汚れをこすり落とします。

面白いほどするっと汚れの膜が落ちていきます。

しつこい汚れの場合は、沸騰した鍋の中で10分程度「煮る」と効果が高いのですが、

シンクなどで行う場合は、厚手のポリ袋を被せるなどして保温し、一晩置きます。

3.内側の青色(虹色)の変色には、お酢が効く。

ステンレス鍋を煮物などに使っていると、内側に青(もしくは虹色)に変色してくることがあります。

これは、煮汁に溶け出したカルシウムやカリウムなどのミネラルイオンが、

ステンレスの表面に付着して発色することから起こります。

ステンレスの素材自体が化学変化を起こしているわけではありませんので、

そのまま使用していても健康上には何ら影響はありませんが、蓄積していくと濃くなっていきますので、早めに取りましょう。

■お酢を使ってピカピカに・・・鍋に半分程度のお水に対して、お酢を大さじ2~3杯入れて火にかけます。

とくに沸騰させる必要はなく、弱火から中火程度で温めてみてください。

それだけでもかなりの着色が落ちます。

鍋の側面についてしまった青色(虹色)の変色部分には、この温めたお酢湯をお玉などでかけると落ちます。

なかなか落ない場合は、沸騰させずに少し時間をおくか、

鍋の表面の変色にはキッチンペーパーをお酢湯で湿らせたものをパックするとよいでしょう。

その後、中性洗剤(一般的な食器洗い洗剤)でお酢の成分を洗い流します。

注意)この方法は、かなり臭いが発生しますので、しっかり換気しながら行います。

4.頑固な焦げ付きには、お日様の力を借りましょう

煮込みには最適なステンレス鍋ですが、ちょっと目を離したすきに、煮汁が煮上がって底に焦げ付いてしまった。

という「事故」も起こりやすいものです。

真っ黒な焦げ付きは、こすってもなかなか落ちません。

しかも、あまり力をこめてゴシゴシこすると、ステンレス鍋の皮膜を傷つけてしまいます。

そこで、お日様の力を借りて、気長に確実に焦げを落とします。

■天日干しコゲ落としの方法・・・ベランダや窓辺、陽のあたるとろこに鍋を出し、干しておきます。

焦げの部分を徹底的に乾燥させるのがポイントですので、数日~1週間程度干しておきます。

かなり乾燥が進んだら、割り箸などで焦げをつついてみましょう。

ポロポロと焦げが粉になって落ちてきます。

仕上げに、その鍋で、重曹を溶かした水を沸騰させて冷めるまで放置し、

スポンジでこすれば、跡形もなくピカピカの鍋底に生まれ変わります。

毎日使うステンレス鍋が、いつもピカピカで新品同様の輝きを保っていると、お料理作りも楽しくなりますね。

ステンレス鍋は、丈夫ですので、表面に傷がつかないように扱えば、10年20年と使い続けることができます。

こまめにお手入れをして、長く愛用しましょう。