手足口病は子供だけがかかる夏風邪だと思っていませんか?それが大人でも感染して発症するんです。
では妊婦さんが手足口病にかかった場合胎児にどんな影響がでるのかご紹介します。
1.大人がかかる手足口病とは
少し前には弁護士の大渕愛子さんが手足口病にかかったことをブログに書いてありましたが、
大人がかかると症状は口の中から始まって手のひら、足の裏、足の背と水疱性発疹が出てきます。
発熱、口の中の痛みからの食欲不振、喉の痛み、嘔吐と頭痛と基本的には子供の症状と変わりませんが子供よりも重症化することが多く、
酷い場合は3割程度の人が40度近い高熱を出したり、指先に発疹が出来たり痒みが生じることで数ヶ月後に爪が剥がれてしまう人もいます。
症状は発症してから7日〜10日程度で症状が落ち着きます。
2.妊婦さんがなったらどうなるの?
手足口病が大人でもかかるということで、もちろん妊婦さんも例外ではなく感染する可能性はあります。
特に大人がかかる場合は疲れやストレスで免疫力が下がっているときなので、妊婦さんは多少発症率が高いかもしれません。
そして妊婦さんが自分の身体よりも一番気になるのが胎児への影響だと思いますが妊娠初期から妊娠後期にかけて手足口病にかかって
胎児に異常が出たり流産したりなどの報告はありません。
胎児に影響が出るという説もあったそうですがそのような症例が無いため影響はしないでしょう。
注意したいのは発熱などの症状よりも脱水症状にならないようこまめに水分を補給してください。
ただし手足口病が重症化してもしも高熱が3日以上続くような場合は、お医者さんに相談しましょう。
重症化させない為にも手足口だとわかったら無理はせず安静にして下さい。
3.妊婦さんの治療法
出来れば胎児への影響も考えると薬を使わずに治したいと思いますが、手足口病になった場合特効薬はないので自然に治るのを待つしかありません。
熱を下げる為に解熱剤を処方することもありますが、妊婦だということをお医者さんに伝えときましょう。
市販の解熱剤は妊娠初期に飲んで影響出るものはほとんどありませんが、妊娠後期に解熱剤を飲んでしまうと
胎児動脈管収縮のリスクが高まるという説もあるので出来ればお医者さんに相談して処方してもらうと安心です。
4.症状を和らげる方法
根本的な治療薬はありませんが発疹が酷いため歩いたり物を掴むことが痛くて出来なかったり、
喉の痛みが酷くて水分すら取れない、痒みが酷くて掻きむしってしまう方もいます。
手足にできた水疱はとても痒みが強いですが掻きむしってしまい内容物の付いた手から誰かに感染してしまう可能性があるので掻きむしらず、
保冷剤で冷やすと気持ち楽になるそうです。
あとは痒み止めもいくらか効くそうですが手足口病にも妊婦さんにとってもステロイドは避けたいですので、
キンカンやムヒベビーなどがステロイドが入っておらず痒みにも効果的です。
病院では一般患者さんには抗ヒスタミンが処方されるケースもありますが妊婦さんにはオススメはできません。
口の中の痛みにはイソジンや口内炎薬などありますが、これも妊婦さんにはオススメできない為コップにひとつまみの塩を溶かして
30秒うがい(濃くし過ぎるととても痛いそうです)やオリーブオイルをスプーン1杯分摂取すると口内炎には効くそうです。
5.栄養はしっかりとる
口の中や喉にも水疱ができる為食事が億劫になりがちですが胎児のことを考えるとしっかり栄養は取らなければなりません。
ご飯はお粥にしたり野菜も細かく刻んで一緒に茹でる、シチューやスープで煮崩れするぐらいまで茹でるなどすると食べやすくなります。
あまり刺激物で味を付けてしまうとしみるので避けたほうがいいでしょう。
あとは発熱などで汗をかいて水分を消費しているので痛くても水分補給をマメにするようにしましょう。
6.感染する経路と予防法
おもな感染経路は飛沫感染、接触感染、糞口感染の3つです。
飛沫感染は一般的な風邪と同じですのでマスクや手洗いうがいを心がけることである程度防げます。
ただ、接触感染は誰かが手足口病の菌が付いた手で触ったものから、手などを介して粘膜に着くことで感染するので
外出する時点で完全な予防は難しいです。
外出した時に共有物(手すりなど)を触れないか、触れたあとは目や鼻口周りを触らずに手を洗うなど徹底するしかありません。
既に上にお子さんがいる妊婦さんで特に気をつけるのが糞口感染です。
手足口病の菌は排便と一緒に3週間〜5週間出るので、まだオムツが取れていない子など手足口病にかかっている場合は
症状が治ったあともオムツを交換する時は手袋をしたり、手洗いを念入りに行いましょう。
また、オムツは袋にいれて周りに付かないようにするのがいいでしょう。
普段よりも妊娠中は風邪などに敏感になってしまいますが、何か不安なときはお医者さんに相談してわからないことは遠慮せずにききましょう。
普段から感染しないように健康に気をつけることも大切です。