志望校合格に向けて、子どものやる気を引き出し勉強に集中させたいものです。
しかし、現代は勉強に集中しようにも、誘惑するものも多く、なかなか勉強だけに集中することも難しいものです。
今回は子供の受験勉強のやる気を引き出す方法をご紹介します。
1.やる気を引き出す二つのアプローチ
子どものやる気を引き引き出すためには、次の二つのアプローチがあります。
一つは将来の理想的生活をイメージし、それを具現化させるために現在の勉強を頑張らせるようにするというものです。
これは将来の夢や目標を実現するためには今頑張らなくてはならないという意識を持たせるアプローチです。
他方もう一つは、将来に対する危機意識を刺激するもので、「このままだとマズイ」という意識を勉強への動機づけとするものです。
次にそれぞれのアプローチについて見ていきます。
2.将来の理想的生活を具現化するために頑張る
志望校に合格後、すなわち今から数年後の将来、自分はどのような生活を送りたいのかを子どもに考えさせ、その生活を現実のものとするために今何をしなくてはならないのかを理解させる方法です。
最も効果的なのが実際に志望校へ見学に行くことです。
学校見学会や文化祭などに行ってみることで、将来自分が通うキャンパスとそこでの自分の生活がイメージしやすくなります。
そしてこのキャンパスに通うためには、現在取り組んでいる勉強を一層頑張らなくてはならないことを理解させるのです。
将来の夢を実現するために頑張るという点で、この方法はやる気を引き出すための王道とも言えるものです。
しかし将来の理想的生活を思い描くことはできても、それを現在の生活の中でもっと勉強しなくてはならないという気にさせるのはなかなか難しいです。
そこで活用したいのが次に述べる方法です。
3.将来に対する危機意識を刺激する
現状の成績では志望校合格は覚束ないことを自覚させ、発憤させることにより子どものやる気を引き出すこの方法で大切なことは、時間と成績を意識させることです。
受験から逆算していつまでにどの程度の成績でいなくてはならないかを、模擬試験の成績などをもとに客観的に提示します。
志望校に合格するためにはどのくらい頑張らなくてはならないかを子どもに自覚させるのです。
ここで重要なことは客観的なデータを用いることです。
ただ勉強をしていないからとか、ゲームばかりしているという理由で子どものやる気を刺激しようとしても、子どもは反発するばかりです。
またどんなに時間が迫っていても不可能ではないことを伝えなくてはなりません。
これを伝えないと子どもは早々に勉強することをあきらめてしまうからです。
危機意識を刺激しつつ、まだ大丈夫だと励ますことで子どもを奮起させます。
4.二つの方法の使い分け
以上二つの方法の使い分けですが、基本的には将来の理想的生活を実現するために頑張るという動機づけを行い、時に危機意識を刺激するというのがベストです。
頑張れと応援しつつ叱咤激励するというスタンスです。
ある時期から突然子どもが勉強に身が入るようになったというケースがよくありますが、こうしたケースでは、上述の二つの方法のうち、一方がうまくいかなかったので、もう一方を試してみたら子どもに火がついたというケースが多くなります。
このことからもわかるように、二つの方法を適宜使い分けていくことが子どものやる気を刺激します。
以上見てきたように、二つの方法をうまく組み合わせながら子どものやる気を刺激していくことがベストです。
その際忘れてはならないのは、少しでも子どもにいい兆しが見えたらそれを褒めることです。
褒められることで子どもは一層勉強に対するやる気を高めます。
褒めることで子どものやる気を高い状態に保ち、やがては志望校合格につながっていくのです。