妊娠すると、多くの女性が経験するつわり。
だいたいどのくらいからはじまって、どれくらいの期間に症状が現れるか
そしてどうやってその辛さを軽減するかご存じですか?
つわりの時期と軽減策を紹介します。
1.つわりの症状とは
そもそもつわりというのは、妊娠した女性のほとんどが経験する妊娠初期の症状です。
「なんかちょっと気持ち悪いかも……?」と思って妊娠に気づくという方もいます。
個人差はありますが、つわりの症状が現れるのはおおよそ妊娠5週目といわれていて、
ピークを迎えるのが8~10週目、治まりはじめるのは12週頃といわれます。
なかには「まったくなかった」という方もいれば、「出産するまで続いた……」という方もいらっしゃいますが、
こういった方はまれなパターンだと言われています。
ではなぜつわりが起きるのかというと、じつはいまだに謎なんです。
「体の中にできた新たな“なにか”に対して、免疫が異物と勘違いして起こっている反応」という説もあれば、
「将来胎盤になる部分から分泌されているホルモンに反応している」という説もあります。
どちらにせよ、人体の不思議ですよね。
2.吐きつわり
テレビドラマなどでよく見られるほど、つわりの一般症状が「吐きつわり」です。
胃がむかむかする、といったものもこの「吐きつわり」の一種です。
ちなみにこのむかむか状態、「吐きつわり」では比較的軽い症状だとされています。
重くなってくるとその名の通り、ちょっとしたきっかけで吐いてしまいます。
一日中吐いていたり、水分を摂るのも困難な場合は栄養失調や脱水症になってしまうので、点滴を打つ必要があります。
日ごろからかかりつけの産婦人科の先生に症状を話しておいて、いつでも対処できるようにしておきましょう。
3.眠りつわり
「吐きつわり」が一般に知られていてあまり知られていませんが、
どれだけ寝ても寝たりない・すごく眠い、というのもつわりのひとつ。
なかには気づいたら寝てしまっていた、という方もいます。
少しでも眠気があったらとても危険ですので、車の運転は控えてくださいね。
4.頭痛
「吐きつわり」や「眠りつわり」と同じく多いのが「頭痛」。
一日中痛いという方もいれば、疲れが出たときや吐いたあとなど、症状が現れるのは本当に人それぞれです。
ここで注意したいのは薬の服用。
特に市販薬は胎児への影響がこわいですから、くれぐれも飲まないようにしてください。
どうにもつらくて仕方がない場合はこちらもかかりつけの感婦人科の先生に相談しましょう。
5.便秘・下痢
「今まで便秘になったことはなかったのに」という方も、妊娠を機に便秘体質になる方がいます。
逆に、便秘体質から下痢体質になってしまったという方も少なくありません。
便秘の場合、無理やり出そうとすると肛門が切れたり、頭の血管が切れてしまうこともあります。
またつわりを悪化させてしまう原因にもなりかねません。
下痢の場合、脱水症を引き起こす可能性もあるので水分をこまめに補給するように気をつけましょう。
この症状の場合も、産婦人科の先生に相談すると妊娠中でも服用できる薬を出してもらえるかもしれません。
6.食べつわり
こちらは意外かもしれませんが、「食べてないと落ち着かない、気持ち悪い」というつわりの症状です。
次第に落ち着いていく方が多いこの症状。
つわり中はどれだけ食べてもあとで調整できますが、気をつけたいのは油もの。
あまりに摂りすぎてしまうと調整が利かなくなってしまいますので、食べるものにはくれぐれも気をつけましょう。
7.すぐにできるつわり軽減策
まず言えることは第一に無理をしないということ。
休むに休めないときもあるかもしれませんが、そこでがんばって無理をしてしまうと
胎児に万が一のことが起きてしまうこともあります。
「無理をしないのは赤ちゃんのため」と思って休みましょう。
また、食べられるときに食べられるものを食べられるだけ食べましょう。
体重が一気に増えても、つわりが落ち着いたら調整できます。
アルコールが含まれていないかだけは注意しておきましょう。
冷たい食べ物は食べやすいので多くの人に好まれます。
オススメなのは野菜スープやアイスクリームです。
「不足しがちな栄養はスープで補い、必要なカロリーはアイスクリームで摂る」ということです。
8.大切なのは家族の協力
つわりの軽い重いに関わらず、妊婦さん本人はとても苦しい思いをしています。
「妊娠は病気じゃない」とよく言われますが、病気でないからこそ治しようがないし、
これだけ医療が発達した現代でも命がけのこと。
自分のことで精いっぱいなのに、旦那さんのことまで気にかけてなんていられないんです。
これから父になるのだから「それくらいできるでしょ?」「これくらいやっといてよ」ではなくて、
「これくらいだったからやっておいたよ」と言えるようにしましょう。
言葉はきついですが、いい大人なんだから「それくらい」「これくらい」と思うなら自分でできますよね。
またあまり頼るのも忍びないという方も多いですが、「立っている者は親でも使え」と言います。
あとでいくらでもフォローできますから、つらいときは遠慮せずなんでも頼りましょう。
よく「私のころはつらくても働いていた」という方もいますが、それは昔の話。
今は「妊婦は無理をしないように」と言われていますから、軽く聞き流しちゃいましょう。
つわりを乗り切れば、待望の赤ちゃんとの対面が待っていますよ。
つらいと思いますが、くれぐれも無理をしないようご自愛くださいね。