口角炎とは、唇の両脇が赤く腫れ、そこに亀裂やヒビが入って痛む症状です。
口を開けると激しい痛みがあるため、話をする時や食事の時にも影響があります。
傷口が大きなると出血をすることもあり、治りにくく繰り返しやすいことも特徴です。
ここでは、治りにくい口角炎の原因や治し方についてご紹介します。
1.口角炎になる原因
口角炎とは、カンジタ菌が唇の皮膚を刺激することで発症する病気です。
人間の体の中に普段から存在する菌ですが、以下のようなことが原因で口角炎の原因になってしまいます。
〇免疫力の低下
ストレスや疲労、病気などが原因で体の免疫力が低下すると、皮膚がカンジタ菌に負けてしまい口角炎になりやすくなります。
胃腸の調子が悪い時も、体の機能が低下するため口角炎になりやすいと言われています。
〇ビタミン不足
外食やコンビニのお弁当など、偏った食生活を送っているとビタミンが不足してしまいます。
ビタミンには皮膚の状態を健康に保つ効果があるため、ビタミンが体内から不足すると皮膚がカンジタ菌に抵抗出来なくなるため、
口角炎になりやすくなります。
特にビタミンB2とB6が不足すると口角炎が発症しやすくなります。
〇乾燥
冬の乾燥する季節や、夏でもエアコンの効きすぎた場所に長時間いると皮膚も乾燥してしまいます。
乾燥することで皮膚のバリア機能が低下してしまいます。
また、乾燥すると皮膚がひび割れた状態になりますが、その傷口からカンジタ菌が侵入して口角炎を発症してしまいます。
特に口の回りは、歯磨きや洗顔などで乾燥しやすい箇所なので注意が必要です。
次に口角炎の改善方法をご紹介します。
2.バランスの取れた食事を取る
皮膚の健康を取り戻すのに食事の改善はとても有効です。
口角炎になった時に積極的に取りたい成分は、皮膚の健康維持や細菌予防の効果に優れているビタミンB2とビタミンB6、
そして傷口の回復を促してくれる鉄分です。
ビタミンB2を含む食材には、レバー、いかなご、納豆など、ビタミンB6を含む食材には、にんにく、まぐろ、鮭、いわしなど、
そして鉄分を含む食材にはほうれん草、レバー、あさり、のり、大豆製品、小松菜などがあげられます。
これらの食材をバランス良く、毎日の食事に取り入れるように心掛けましょう。
食事だけでは難しい場合は、サプリメントで補うこともオススメです。
3.乾燥させない
部屋の中で加湿器をかけたり、洗濯物を部屋干しするなどの工夫をして、一年を通して部屋の中を乾燥させないように注意しましょう。
また、体内の水分が減ると皮膚も乾燥してしまうので、常温のお水やお茶などを意識して飲むようにして、しっかり水分補給をして下さい。
口角炎が出来ている時は、患部周辺はとても敏感になっています。
普段のスキンケアも敏感肌用に変えるなどの工夫をして、保湿も忘れないようにしましょう。
4.唇、唇周辺を清潔に保つ
唇の状態が悪いと、カンジタ菌に負け続けてしまい口角炎の治りを悪くします。
保湿をしっかりして乾燥させない事はもちろんですが、唇を舐めないように気を付けましょう。
口角炎が出来ていると気になるのでつい舐めてしまいがちですが、舐めると皮膚は余計に乾燥してしまいますし、
細菌も入りやすくなるので口角炎もなかなか治りません。
唇を清潔に保つためには、患部を石鹸や消毒作用のあるものできちんと洗い流します。
その後は水分が残らないようにティッシュなどを使って拭き取ります、最後にワセリンを塗りましょう。
夜寝る前の洗顔時に行うと、寝ている間に患部の消毒や保湿が出来ます。
5.睡眠をしっかり取る
低下した免疫力を元に戻すには、疲労をしっかりと取り除くことも大切です。
そのためには、質の良い睡眠を最低でも6時間は取るように心掛けましょう。
質の良い睡眠を取るために出来ることは、寝る前にスマホやパソコン、テレビなどで目を刺激しない、
寝る2時間前に入浴をする(シャワーで済まさず、温かい湯船にゆっくり浸かりましょう)、寝る前に簡単なストレッチをすることなどが挙げられます。
朝スッキリと目覚めることも夜の睡眠には大切なので、朝は早めに起きて朝陽をしっかり浴びるようにしましょう。
睡眠時にカーテンを少し開けておくと、自然に太陽の光が入ってくるのでオススメです。
6.悪化する前に病院へ行く
色々と試しても口角炎が治らない人や、早めに治したい人は皮膚科を受診しましょう。
皮膚科では口角炎に適切な塗り薬を処方して貰えるので、完治も早くなります。
また、口角炎だと思っていたらヘルペスだったというケースもあり対処法も変わってきます。
長引く口角炎は自己判断で放置しないようにしましょう。
口角炎を経験している人は多く、以外に放置して様子を見ているという人も多いかもしれません。
病院に行かないにしても、適切なケアをしないと治りが悪いばかりか悪化してしまいます。
口角炎になってしまったら、自分の食事や生活スタイルを見直し、早めに治るように対処するようにしましょう。
そして、口角炎にならないよう、バランスの取れた食事と規則正しい生活を普段から送ることも大切です。